お遍路6日目

山山山(挨拶)



9月25日(金)

お遍路再開7日目。そろそろ残り時間に焦るころ。




ことでん


泊まったホテルが「ことでん」沿線であったので、乗ってみたかった「ことでん」に乗り、ちょっと順番を飛ばして札所へ。




83番 一宮寺


まず朝に向かったのが一宮寺
ちょうど朝の通学の時間で、地元の高校生に混じり札所まで歩く。
方言交じりの会話に、遠くまで来たんだなぁと旅情を感じる。


平日の朝でもお遍路さんは札所にいる。地元の人は日常生活をおくり、こちらは非日常なお遍路をしている。それが地域に溶け込んでいる、なんか不思議な感じである。



そして再び、前日に自転車を置いた国分寺駅に到着。自転車の無事を確認し、次のお寺を目指す。




瀬戸大橋


次とその次のお寺は、小高い山の上にある。
四国は海が近くてもポコンと小さな山があるのが面白い。ただ、そういう所に札所は建てられるらしく、お遍路は大変である。
自転車に乗って押してを繰り返し、少しずつ登る。横をタクシーで登っていくお遍路さんがチラチラをこちらを見て通り過ぎていく。
歩きながら見る景色もいいものです。






81番札所 白峯寺



ドライブインみたいな休憩所のすぐ先に、白峯寺はありました。
境内は広く、西行法師にもゆかりがあるそう。

境内の階段をのぼった先に、本堂と大師堂がありました。
秋にきたら紅葉が綺麗そうです。


綺麗に整備された駐車場でお昼ご飯のパンを食べ、次のお寺を目指します。






駐屯地


山の中の道を走っていると金網が横にずーっと伸びており、「パパパパン」と乾いた音がします。
看板を見たら、自衛隊の基地があり射撃場がある様子。
銃の音は初めて聞いた気がします。お遍路の道のすぐ横に基地。すこし不思議な感じがしました。






82番札所 根香寺


同じく山の中にある根香寺に到着。
境内には石垣や階段があり、山中ということを感じさせます。

ここの本堂は回廊のような作りになっており、ぐるっと廊下を回ってお参りをします。
静かで綺麗な境内で、ここも紅葉が綺麗そうです。
少しゆっくりしました。




また次のお寺をめざし山を下ります。

自転車は登りは苦手ですが、下りは大得意。何時間もかけて登った道を、ピューっと下っていきます。
景色を楽しみつつ、その軽快さも味わうのが自転車遍路の醍醐味。


車が沢山通る海沿いの道を走り、昨日泊まった高松市街を抜けます。




こんな道



そして次の札所も山の上。
ここの斜面は本当に急で、自転車を押して登るのは早々に諦めます。たとえ押して登ったとしても、下り坂が急すぎて乗って下りるのも無理。

登り口には木の杖が何本も用意されており、それを借りてヒィヒィ歩いて登ります。

地元の人っぽい方々も多くいて、どうやらウォーキングやトレーニングに使っている様子。確かにいい訓練になると思います。




84番 屋島寺

屋島寺到着。境内は広々としていて、大きな金木犀がありました。

名前のとおり、この辺で源平の屋島の戦いがあったことを知りました。
海原を眺め、「ここで義経那須与一が」遠い昔を想います。実際は疲れて汗だくなうえ、時間もなく焦ってました。



そして山を下り、お世話になった杖を元の場所に戻し再び自転車に乗ります。
が、ここで時間が迫り、道に迷い、しかも次のお寺も山の上らしい。


ここで今日のお遍路を切り上げ、宿へ。





栄荘


お遍路さんがよく使うという宿、栄荘さんに到着。おかみさんが出迎えてくれます。
この日に泊まったのは自分ともう一人、自分より少し年上の歩き遍路の方。
奈良県から来ていて、何度も区切り打ちをして何年間もお遍路を続けているという。

ここから88番札所まではもうすぐ。ここでお遍路最後の宿になる方も多いという。


ひたすら山登りばかりだった日。
お風呂にゆっくりと入り、沢山のご飯を食べつつ、お遍路の話に花を咲かせる。これもお遍路の醍醐味。
ゆっくり休み、次の日の結願を想いつつ眠ります。