へこんだ(挨拶)
今日は卒業検定
そう、今日上手くいけば晴れて教習所を卒業出来るのだ。
春とは別れの季節、辛〜い思い出が多い教習所もお別れだと思うと寂しさを感じるのが不可解だ。
見てください、そんなハレの日を祝うかのように
風がビュウンビュウン音を立てて、ボロい我が教習所の扉は今日だけ自動ドアに大変身ですよ。
まあ、まだ桜は咲いてないので花見には影響し無さそうなのでOK。
歩行者や自転車もいなさそうだしね。
そんなことを思いつつ説明を受ける。
人数は15人ほど。仮免の時は2人だったので大きな進歩だ。
地図を渡されてコースを確認。
途中までは指定されてて、途中から自主経路で教習所へ帰ってくる。
そして帰ってきたら方向転換か縦列駐車をやらされる。今回は縦列だった。
うむ、コース自体は簡単だ。何度も教習で通っているし。
教官が言っていた。
卒検は受からせるためにやっているのだと。皆さんはウチの製品です。一発で受かる優秀な製品を送り出したほうがウチにとってプラスとなるのです、と。
落として教習料とってやるぜウッハウッハ、ということは無いらしい。
ちょいと安心した。
教官「それで不良品はここで落とすんですよ。ハハハハw」
プレッシャー。
受験番号は3。
受付の前で待っている。やっぱり緊張感が漂っていますな。
女子様も「泣きそう」とか言っているし。
話相手が欲しい。
そして車に乗り込む。
「よろしくお願いします」
反応は無かった。
2番の人の運転を見守る。
ブレーキが荒いのと確認が遅いと思ったが、大丈夫だろう。
そして自分の番。
2番の人に「ご苦労様でした」と言ったら「頑張ってください」と返してくれた。
うっしゃあ!
コースを教官に伝え、座席合わせ、ミラー、シートベルト・・・・・・。
うし、教習車ラストランじゃ!!
緊張はしているが快調に走った。確認も一時停止も大丈夫。雨風も大して気にならない。後ろに人が乗っているが、気にしている余裕は無いので平気(?)
そして教習所の中へ。縦列駐車だ。窓を開けたら強風で雨が猛烈に入ってきた。
まあ、今まで失敗したこと無いから大丈夫だと思っていたら問題が発生した。
バックのとき、どっちにハンドルを切ればどっちに曲がるかということが分からなくなってしまったのだ。
やべぇ!溝に向かって進んでグイグイ行きやがる!!なんでなんで?!?だめぇ、いっちゃうう、いっちゃうのぉっぉおおお
とっさに自転車のハンドル操作を思い出し修正。
物凄くイビツになったがなんとか収まった。チャリダーでよかった。
やっぱ緊張していると何が起こるかわからない。それを最初から意識して慌てない様にしないとな。
そして外周を回って発着点へ。
じりじりとよせて・・・・・・・・OK!
うっしゃあ終わったぁ!!!これなら大丈夫、合格だぁ!
そう思って降りようとしたら
ざわ
オカシイ。変だ。
教官が何も言わないし、後ろの人も降りようとしない。
なぜだ?これで試験は終わりなはず。なにが、なにがあったというのだ!?
いやもう混乱。本気で意味が分からなかった。
サイドはひいたし、ギアも大丈夫。
わけも分からずギアとかいじったらエンストした。ここまで来てエンストかい。
???????
堪らず聞いた
sunson「終わりですか?」
教官「エンジンを止めろ!!」
そう、エンジンを止めていなかったのだ。
以前セット教習のときに、後ろの人と交換した時はエンジンを切らなかったのでこれで大丈夫だと勘違いしていたのだ。
怒気を孕んだ教官の声に驚き、慌ててエンジンを止めてやっと終了。
いや、もう動転してなにがなんだか分からなくなった。
慌てて荷物を降ろし受付へと戻った。
待合室のテレビはなんだか地震がどうとか言っていた。
終わった。
そこからはも〜う自己嫌悪。
恥ずかしい!後ろの人になんて思われたか!?一人だけ落ちたらどうしよう!2番の人に声をかけて自分が落ちたら情けない・・・・・・。
そして最後の教官のセリフがリピート再生ですよ。
うわぁぁぁぁぁ、ここに居たくねぇぇぇぇぇl!!!
窓から外の嵐の様子を見る。これじゃ外に出ることも出来ない。
ひっそりと人気の少ない椅子に座ってモンモンとする。
なげぇ、待っている時間がなげぇ。
試験が終わって運転の出来を話し合う声が聞こえる。聞きたくねぇ!
先に向けて筆記試験の勉強をするが、まったく頭に入らないのでやめた。
やっぱ話相手が欲しいな。
持ってきていた秋山真之の本を読む。少し落ちつく。
妹にメールをする。少し落ちつく。
車内に地図を忘れてきたことを思い出す。やべぇ。
もうどうしようもない。受け入れよう。
そして結果発表。
ワーワーと騒ぐ声がする。うわぁ、やっぱ嫌だな。
間をおいてこっそり見に行く。遠くからドアの隙間からそぉ〜っと見る。
見えん。視力の無さを恨む。
意を決し近付いて見たら
全員合格
3にも赤丸が付いていた。
なんと言うか安心した。いやっほう、とかうっしゃあ、とかではなくそう思った。
こんなんで落ちた奴は他に居ないだろうということで、自分の子どもが免許を取る時にも話の種になるんだろうなぁ〜と、遠大な人生設計までしたのにな!ちょい拍子抜け。
コレを書いている今でもなんだかスッキリしていない。
何で受かっているんだ、というのが正直なところ。嬉しいことは嬉しいのだが、やっぱり失敗した!という感情の方が強いようだ。
何はともあれ検定に受かった。
えっ、もう終わり?ってなくらいあっけない。もうあの教習車に乗ることも、教官とエンストに怯える事もないのか(事故とか起こしたら別)
まあ、まだ学科に受かるまでは免許は取れないのでもう少し頑張らないといけない。
とりあえず最後までなんだかグダグダだったけど、教習所の皆様お世話になりました。そしてネタをありがとうございました。
もう行きたいとは思わないけど、いい思い出にはなった。