映画っていい(挨拶)
映画を見に行きました。
前々から見たいと思っていたけど、新型コロナの影響で行きそびれていたのです。
移動自粛も解除され、早速向かったのが
茨城県那珂市瓜連にある「あまや座」です。ネットで存在は知っていたのですが、訪れたのは初めて。
ミニシアターと名乗っているだけあって、建物はコンビニの半分くらいの大きさしかありません。
上映できるのも一度に1本、30人も入れば満員です。
だけど設備は本格的。上映作品も他の劇場では見られないものばかり。
映画好きが通いそうな雰囲気です。
今回私が見たのは「彼らは生きていた」という作品。
以下、ややネタばれありのレビュー。
この映画の凄いところは、第一次世界大戦の実際の映像を、フルカラーで滑らかに、そして生生しく直してあるところです。
大昔の白黒の映像ってチャカチャカ忙しく動き回るイメージが無いですか?
現代の映像とはコマ回しの速度が違うからそうなってしまうらしいですが、この映画は100年前の映像が、まるでつい最近に撮ったかのような画像になっています。
新しくよくできたCG映画のような戦闘シーンに兵士たち。
でも現実に第一次世界大戦中に撮られた映像なんです。本当不思議に思えます。
兵隊たちの証言に映像が流れていくのですが、映像が綺麗だとこんなにも臨場感が増すのかと驚きました。
白黒の荒れた画像だと、どこか遠くの世界のことに思えますが、本当にあったことなんだと認識させられます。
印象的だったのは、楽しそうな兵隊の姿です。戦場でも楽しみを見つけて笑っているのです。出てくる多くの兵隊が笑っています。
志願して戦争に行ったという証言も数多く出てきますし、前線が楽しかったともいいます。
しかし、多くの銃弾や砲撃が飛び交い、多くの仲間たちが亡くなっていきます。死体の映像も多く出てきます。
仲間たちと楽しそうにしていたシーンとは対照的に、過酷な戦場が映し出されます。
人の死体を見すぎて、友が死んでも何も感じなくなるそうです。
どこまで続いているのか分からない鉄条網、砲撃でできた無数の穴、苦しみ倒れる兵隊たち。
死ぬのは怖くないけど、腕や足が無くなって生き残るのは怖いと。
さっきまで殺しあっていた敵(捕虜)と仲良くなっている。
色んな意味で衝撃的なシーンが沢山ありました。
最後まで見て、戦争の怖さと異質さを今までとは少し違って知ることができました。
とてもいい映画だと思います。
やっている映画館は少ないですが、見てみる価値があると思います。