筑摩の生まれる姿

なのじゃ(挨拶)



友人たちと千曲川の源流に行ってきました。


場所は甲武信ヶ岳という、山梨、埼玉、長野の境目にある山。その山道の途中にあります。
千曲川とは筑摩川ともいい、長野県では千曲川と呼ばれ、新潟県に入ると信濃川となります。
つまりここは、日本一長い川である信濃川の出発地点なのです。



夜中に出発し、早朝に登山口の駐車場に到着。トイレは冬季につき閉鎖、しかも雨という好調なスタートを切ります。
完全なオフシーズンらしく、何十台も止まれる広い駐車場に、車は他に1台だけでした。



渓流沿いの道を登っていきます。
登りは緩やかなので、のんびりとしたハイキングが楽しめます。




なめ滝


なめ滝という場所が大体中間地点になります。
一枚の岩の上を川がなめるように流れるから、なめ滝というとか。







初雪、です


雨が途中から雪に変わりました。
今年初めて見る雪です。むしろコツコツしていたので、霰だった可能性もあります。





だんだん雪が濃くなってきます。
余裕があれば甲武信ヶ岳も登ろうとか言っていましたが、不安になってきます。



と、ここで前から下山者が。
1台だけ止まっていた車のグループでしょう。


「こんにちは」と挨拶をします。

すると


「sunson君?」


と声をかけられます。

驚いて顔を見たら、中学時代の先生でした。

「えええ!?先生何をしているんですか!?」

先生「何って登山だよ」


その通りですね。


故郷茨城から離れたこんな山の中で会うとは、なんという偶然。先生も驚いたことでしょう。
少し話をし

先生「甲武信ヶ岳は雪でアイゼンがないとダメ」


との教えを受けたので、無事に甲武信ヶ岳の登山を断念しました。
ありがとうございました先生。






ちくまー!



そんなこんなで、大体3時間ちょい。
たどり着いたのがここ、筑摩川の源流。
信濃川の出発地点です。





木と水



透明が水が少しずつ静かに湧き出しています。
木と苔に覆われた、この小さな穴から湧き出た水が、長大な信濃川となって日本海にそそがれるのです。



友人たちで水筒にここの水をくみ、乾杯をしました。
疲れた体に冷たくて、おいしい水でした。


この辺になるとそれなりに雪が積もり、とても寒い。
温暖な茨城に育った我々にすればかなり寒い、真冬の温度です。


そそくさと下り、清里で温泉に入り帰りました。



緩やかな登り坂、渓流沿いの道、苔むした木々、筑摩川のちいさな出発地点。
驚きもありながら、楽しい道中でした。