土合駅へ行ってきた

この後の飲み会には間に合った(挨)



青春18きっぷの使用期限が迫っているので、前々から行ってみたかった土合駅へ行ってきた。
土合駅とは日本一のモグラ駅と呼ばれ、外に出るのに長〜い階段を登る必要がある駅なのである。

場所は群馬、で台風が来ていたけど行きたかったんだから仕方が無い。






ホーム



電車から下りた瞬間、地下トンネル独特のヒンヤリとした空気が漂い肌寒いと思った。
そして水の流れる音、蛍光灯の光だけの薄暗さ、モヤという幻想的なコンボで大興奮。来て本当によかった。







反対側

ホームには待合室とトイレがあった。それだけである。
ちなみに同じような目的できたであろう人が5〜6人一緒に下りた。







待合室


湿気のため壁にコケが生えている。カビではなくコケという辺りが、湿度の高さを物語る。
普通の人は地上の待合室で待つだろう。








遠っ


そしてこれが名物の階段である。まっすぐ伸びた階段の先の方に出口と思われるものがウッスラ見える。
上まで10分ほどかかるというから凄い。






階段に数字が


地上まで486段。早速登り始める。
階段の脇にはエスカレーターを設置するためのスペース(らしい)があって水が流れている。反対側は用水路でこちらも水が流れ続けている。






壁にあった排水溝には苔が生え、盆栽のような趣。

ちなみに階段は空気の流れのせいか外の気温と余り変わらない。不思議と涼しいのはホームだけなのである。








ここが中間地点、と足元に書いてあった


この時点で結構足に来ており、近そうに見えるけどまだまだ大変である。
休憩用のベンチもあった。色々と親切な駅である。






もうゴールしていいよね



よし登りきった!
駅から出るのにこの達成感はなんだろうか





上げて落とす



でも実はまだ先が。長い階段を登った後も改札まで100m以上あり、しかもまだ階段がある。
作った人は狙っている。







ここが本当の最後


疲れた。





やっと土合駅


これが駅の外観である。無人駅だが谷川岳の最寄り駅で登山客が結構利用するらしく、小奇麗である。






立派な待合室

自販機もあるよ。







地上ホーム


上りホームは地上にあってごく普通。
地下にあるのは下りホームである。変な駅だ。






土曜日だったせいか、車やバスで乗り付ける団体、大学のサークルらしき集団など台風の中の無人駅とは思えないほど盛況だった。

駅を探索したり、近くにあったドライブインに立ち寄ったりして2時間ほど土合駅を堪能した。
ちなみにもう一回下りてまた登った。時間があったんだもの。





さあもう帰ろうと思ったら、駅のスピーカーから何か良く分からない放送が流れていた。聞き取れなかったので内容は不明。
上りホームに向かうとおじさんが駅備え付けの電話で何か話している。どうしたんだろうか。



電車が発車時刻になっても来ない。・・・もしや



s「電車止まったんですか」


その辺の人「らしいです」




さっきの放送はそのお知らせだったようで、電話は近くの有人駅への連絡(人数と代替輸送の申請)だったようだ。そんな使い道があるんだな。


台風による大雨で電車が止まり、復旧のメドは立っていないとのこと。考えてみれば無人駅に放送が流れるってのも変だ。



山の中の無人駅に30人ほどが取り残された格好になった。それぞれお弁当を食べたり、一生懸命時刻表で予定の再編をしたり、暇つぶしかメモ帳に絵を描いているひとなどがいた。






なんだこの状況面白いと思いつつブラブラしていたら、30分ほどで代替輸送のタクシーが到着した。ついでに水上駅(最寄の有人駅)の駅長も来て、水上駅まで運んでもらった。
もちろん(切符さえあれば)タダである。



水上駅に着くと、足止めを食らった沢山の乗客がいてかなり苛立っていた。駅員さんに怒鳴りつける人も。台風なんだから仕方ないだろう。

水上から上り方面は普通に動いていたので、私は帰れた。予定より1時間も長居することになった。




土合駅は一風変わっていて面白かったが、まさか電車が止まって代替輸送されるとは思ってもみなかった。
台風の日に行く自分も悪いが、中々貴重な経験が出来たものだと思う。タクシーも何年ぶりだろう。


アナタも土合駅へ行ってみてはどうでしょうか。天気の良い日に。







土合駅から見える川。すげぇや