十三夜

のはなし買った(挨拶)



今日は十三夜といってお月見をする日、らしい。スーパーで知った。

広辞苑によると8月の十五夜に対し「後の月」といい、豆名月・栗名月と呼ばれるとのこと。



それならばと、風流(それと食べ物)を愛する私はお団子を買いに和菓子屋へ。

行ったのは商店街にあるこじんまりとした和菓子屋。よくあるような老舗!って感じじゃなく自宅に売り場がくっついている庶民的な店。この取っ付きやすい雰囲気が好きなのだ。



ガラッ


今時自動ドアでもないガラスの引き戸。売り場はウチのワンルームより狭いかも知れない。店員さんは奥にいていないが、いつものことだ。
どうやら掃除をしているらしく、掃除機の音がする。



適当にガラスケースの中を覗く。全部あわせても7〜8種類くらい。


月見団子はないか。ならばみたらし、あんこ。
それに茶饅頭なんかもいいな。



「すみませーん」


反応はない。
ガーガーと掃除機の音がする。




「すみませーーーん」

少し大きな声を出す。掃除機の音がする。




とりあえずまたガラスケースを覗く。こしあんは残り3本か。


ガラス戸をワザとらしく何度もガラッガラッと開け閉めする。
掃除機の音がする。



「すみませーーーーん!」


懇願するように声をかける。
掃除機の音がする。




スーパーで3割引のお饅頭を買って食べた。今日は曇り空で月は見れなかった。
十五夜でリベンジな。